入浴剤を作った整骨院の先生の紹介

プロフィール

笠島 栄二
薬剤師 柔道整復師(柔道整復師とは、整骨院の先生の資格のことを指します)

私は、薬剤師と柔道整復師、両方の資格を持っています。

大学で薬学、主に漢方の勉強をし、薬剤師になったのですが、 「難病に効果のある驚異の新薬」を発明するような秀でた能力を持っているわけでもない私は、 薬剤師としての自分が出来ることに疑問と限界を感じていました。

薬剤師は、辛い症状にお悩みの方に対して直接何かの措置を行うことは出来ません。 もちろん薬局・薬店などでは、来店された方のお話を聞き、症状に合った医薬品を処方することは可能ですが、 人の体に直接治療を施すことは認められていません。

漢方を学ぶ過程で、私は、人の体の仕組みについても多少の知識をかじっていました。 ですので、周りの方が体の不調を訴えるのを耳にするたびに、 「ほんの少し、この部分をこうしてあげれば良くなるのに・・・」という思いがよぎり、 しかし、直接処置を施すことは出来ない状態であったため、非常にもどかしい気持ちになりました。

今となっては、当時の未熟な私の考えが正しかったのかは非常に疑問ではありますが・・・。

そこで、直接治療を施すことのできる職に就くことを決断しました。 柔道整復師を選んだのは、 補法(体に負担をかけることなく、弱っている部分に刺激を与えることで正常な状態に戻す)という漢方の考え方を活かせることと、 あと学生時代に柔道をしていたことが大きかったと思います。

二年間、柔整専門学校へ通い、更に二年間、整骨院を回り諸先生方の指導を受けた後、 1978年、生まれ故郷である福井県鯖江市に、自らの治療院である春日堂整復院を開院しました。

開業後は、直接患者さんの治療にあたり、痛みでお悩みの方々の力になっていることが実感できる充実した日々を送っていたのですが 「治療には、痛みでお悩みの患者さんに、痛みをおして遠方より足を運んでいただく必要がある」ということが気にかかっていました。

健康な方には苦にならなくても、痛みの箇所によっては、運転すら辛い症状もあります。

往診も私一人では限界があり、また、治療設備の問題もあるため、なかなか難しい状態でした。

加えて、腰痛、膝の痛み、肩こりなど、普段感じる痛みのほとんどは、一度の治療で完治するようなものではなく、 例えば、筋肉の強化が必要であったり、日頃から姿勢に気をつけたり、といった様々な要素が必要になってきます。

私は、痛みの緩和に役立つ、自宅で出来る簡単な治療法は無いものかと模索しました。

その結果、行き着いたのが入浴剤でした。

錆付いていた薬剤師としての知識を掘り起こし、勉強と試行錯誤を重ね、1984年に最初の入浴剤を完成させました。

とはいっても、最初から良い反応を頂いたわけではありません。 来院されている患者さんに使っていただいたのですが、 苦労して作った入浴剤も、効果を実感していただくには至りませんでした。

そこから、また試行錯誤が続きました。 患者さんに使っていただいて感想を聞き、それを反映させ、また使っていただいて感想を聞く。 それを繰り返し、何年も改良を重ね、ようやく、患者さんに喜んでいただける入浴剤に仕上がりました。

私は、薬剤師として、新薬の開発に携わるような華々しい経歴を持っているわけではありませんが、 柔道整復師として治療にあたり、痛みにお悩みの患者さんの声を直接聞く機会に多く恵まれました。

この入浴剤には、そんな患者さんの声が全て詰まっています。

痛みでお悩みの一人でも多くの方のお力になれれば幸いに思います。